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千葉大学附属図書館、アカデミック・リンク・センター見学記

いろんな人たちがブログ等で扱っているので、今さら感が半端ないのですが、最近流行りらしいブログデビューをやってみます。

8月4日(土)の午後に、千葉大学附属図書館、アカデミック・リンク・センターを見学してきました。この場を借りて、千葉大学のみなさまに感謝申し上げます。

ただの見学記ですが、ここを見たほうがいいよというアドバイスがあれば、よろしくお願いします。(写真撮影の許可をもらわなかったので写真はありません。)


◆建物の構成
 「アカデミック・リンクコンセプトブック」によると、アカデミック・リンクの中核をなす附属図書館は4つの建物で構成され、それぞれの役割・個性を明確にしながら相互補完的に存在しているとのことです。


L棟: Learning  黙考する図書館  
    →静かに読書したり、一人静かに思考する学習空間
I棟: Investigation 研究・発信する図書館
    →アカデミック・リンク・センターが置かれている 
N棟: Networking 対話する図書館
    →複数で学習するシーンを中心に考えられた空間
K棟: Knowledge 知識が眠る図書館 
    →伝統的な書庫としての機能を中心に考えられた建物

正門から見て正面(南側)がガラス貼りの建物が特徴的なN棟、東側にI棟、西側にL棟、北側にK棟があります。


◆見学について
 ゲート脇のインターホンを押すと、カウンターにいるスタッフがゲートを開けてくれます。住所を確認できる身分証を提示して見学したい旨を伝えると、簡単な手続きの後に館内地図を渡されますので、利用者の邪魔にならないように見学をします。N棟とI棟の要所には説明用のパネルがあり、地図を見なくてもある程度分かるようになっています。退館時はカウンターの記録簿に退館時間を記入してゲートより退館します。


◆N棟(4階建)
 ○見せる書棚「ブックツリー」について
   N棟の東と西に高さ3m×幅9mの書棚4面で構成される、
   見せる書棚「ブックツリー」が各階にあります。
   図書を棚を作る人の視点で見せることにより、
   見る人に新たな発見をもたらすことが意図されています。

  (1階東)展示コーナー、ポスター
      ・西面、南面、東面は学生団体の利用可
      ・アカデミック・リンクの説明パネル等
      ・あかりんアワーの展示はなぜか3階に…
   
  (1階西)サイネージ(ゲート側)、新着雑誌
      ・説明パネルはこちら側がいいのでは?

  (2階東)授業資料ナビ ほか
      ・図書に「館内用」「貸出可」の帯をつけている

  (2階西)新着図書、放送大学テキスト、東洋文庫 ほか

  (3階東)展示コーナー
      ・北面、西面、南面は学生団体の利用可
      ・学生団体等が図書館の図書を使って展示できる
      ・東面には、あかりんアワーの展示。
        講師の紹介、あかりんアワーの風景をA4大のパネルにして、
        その隣に持ち帰り自由のブックガイドと、実際の図書も
        展示してあったが、千葉大学の顔になるイベントだから、
        1階のプレゼンテーションスペースそばに展示したら
        いいのにと思った 

  (3階西)留学関連資料、プレゼン関連資料 ほか
      ・留学関連資料(3面分)はなぜか留学生用図書中心
      ・プレゼン関連資料は、展示点数は少ないものの
       パネルを有効に使ってメッセージ性を持たせるなど
       上手に展示していた

  (4階東)徳永文庫、ハンガリー文庫 ほか

  (4階西)漢籍


  学生団体も利用できる展示コーナーがあるのはいいと思いましたが
  有効に活用できていない感じでしたので、就職活動や資格取得に関する
  図書のコーナーや、多読コーナーが常設であったらいいなと思いました。


 ○コミュニケーションエリア(2階)について
   ブックツリーの間の300㎡ほどの空間に、3人用と4人用の
  テーブルがあって自由に組み合わせて大人数で使用することが可能で
  幅60cm×高さ150cmのホワイトボード20枚ほどが置いてありました。
  見学時は、土曜日にも関わらず14グループが利用していましたが、
  学生食堂改装によるミーティングスペース不足の影響があったと思います。
  

 ○グループワークエリア(3階)について
   ブックツリーの間の空間に、パソコン50台を設置。パソコンを
  置いていないテーブルは移動でき、10枚ほどあるホワイトボードを
  使ってパソコンを使ったグループ学習に利用できます。


 ○グループ学習室(4階)について
   ブックツリーの間の空間に、全面ガラス貼りの15人用学習室2室と
  8人用個室2室がある。隣接するスペースには4人テーブル4卓があります。
   図書館資料を用いてグループ学習をする利用法を考えると、図書のある
  L棟やK棟とつながっていないので不便だと思います。


 ○てとり文庫(3階)について
   N棟とK棟の間にミニコーナーを設置しています。
  コミュニケーションノートのようなものを置いていて、利用者との間に
  一種のコミュニケーションが見られました。
   展示図書のリストもあったが、図書システムから出力したデータを
  そのままエクセルに貼った感じで見づらく感じました。利用者目線に立って
  リストは簡潔に作ったほうがいいと思います。 


 ○プレゼンテーションスペース(1階)について
   センター主催のさまざまなセミナーやイベントを定期的に開催する
   あかりんアワーやALSAカフェの会場として利用されています。
   正面玄関から入ってすぐ右手にあるため、建物の外から見えること
   もあって、通りがかりに参加することも可能です。


 ○学習支援デスク(2階)について 
   3つの学習支援を行っている
    ・分野別学習相談 …ALSA(院生で組織)
    ・レファレンスサービス …図書館員
    ・オフィスアワー …教員

  訪問したのが土曜日だったので、デスクを見られなかったのが残念でした。
  学生に利用されているか、実際の利用状況を見てみたいと思いました。
  

◆I棟(4階建)
  コンテンツ制作室(3階)やコンテンツスタジオ(1階)、
  セミナールーム(1階、3階)などがあります。
  セミナールームは平日日中の職員がいるときしか利用できないようなので、
  この点が改善されると、もっとこの施設を活かせると思いました。


◆K棟(3階建)
  基本的には書庫のような感じです。N棟からこちらに移ると急に静かになる
 のでびっくりします。南側の壁沿いにキャレルが並んでいて、集中して学習する
 にはいい場所だと思いました。また、3階北側には2人用の幅150cm×奥行50cmの
 カウンターが14卓並んでいました。
  天井の照明はインバータ式の蛍光灯でちらつきが少なく、長時間の利用でも
 目は疲れにくいと思いました。 


◆L棟(4階建)
  大型本の書棚が別にあるので、書棚に合わせて本の向きを変えて置くことも
 なく、背が通路を向いて並んでいるのですっきりして見えました。
  利用者が自由に使えるブックカートがあるのは便利だと思いました。

 

◆うちとの違い
 ・館内に貼紙がほとんどなくすっきりしている(最近改善されたようです)
 ・返本台がない。代わりにブックカートがあって自由に使える
 ・3階のブックツリーの一面に学生団体が企画して図書展示できるコーナーがある
 ・大型本を別置することで、書架に小口や背を下にして図書を配架していない
 ・特徴のある場所にイーゼルを置いてパネルを出している
 ・3階のてとり文庫(ミニコーナー)にはノートが置いてあって、スタッフと
  利用者のコミュニケーションツールとなっている
 ・飲料の自販機が館内にない(フタ付容器の飲料は持ち込み可)

 

◆交通アクセス
 JR秋葉原駅より総武線西千葉駅下車(約50分)
 西千葉駅北口より徒歩5分程度

◆その他
 ・千葉大学アカデミック・リンク・センター http://alc.chiba-u.jp/index.html
 ・Twitter http://twitter.com/ALC_Chiba_Univ